■講演会の概要
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日時: |
2009年6月17日(水) 10:30〜16:50 |
会場: |
東京・大田区平和島 東京流通センター 2F 第5会議室
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※急ぎのご連絡は(株)メガセミナー・サービス(TEL06-6363-3359)まで!!
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受講料:
(税込) |
(税込) 52,500円 ⇒E-mail案内登録会員
49,800円(ネットからお申し込みの方、全員)
※資料・昼食付 |
上記価格より:
<2名で参加の場合1名につき7,350円割引>
<3名で参加の場合1名につき10,500円割引>(同一法人に限ります)
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講師: |
第1部
バイオエタノール原料の収集、運搬、貯蔵における現状と課題
≪10:30〜11:50>>
東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻
准教授 農学博士 芋生 憲司 氏
第2部
セルロース系バイオマスの前処理とセルラーゼの開発
≪12:30〜13:50>>
ジェネンコア協和(株) テクニカルサービス マネージャー
渡邊 貴志 氏
第3部
イオン液体によるセルロース系バイオマスの前処理・酵素糖化技術の可能性
≪14:00〜15:20>>
九州大学 工学研究院 応用化学部門 バイオプロセス化学
准教授 工学博士 神谷 典穂 氏
第4部
微細構造改変によるリグノセルロース系バイオマスの酵素糖化促進と残渣利用
≪15:30〜16:50>>
島根大学 総合理工学部 材料プロセス工学科
准教授 博士(農学)
吉延 匡弘 氏 |
主催: |
サイエンス&テクノロジー株式会社
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■講演会のプログラム内容 |
第1部 バイオエタノール原料の収集、運搬、貯蔵における現状と課題
<趣旨>
次世代のバイオ燃料として、食料と競合しないリグノ
セルロース系 バイオマスからの持続的なエタノール生産が期待されている。国内では原料として間伐材や稲わらなどの利用が提案されているものの、変換効率や原料の調達コストなど解決しなければならない課題が多い。本講演では主として稲わらと麦わらに焦点を当て、収集・運搬コストの低減、原料の組み合わせ、変換施設の規模と収集範囲の設定等について検討する。
1.はじめに 講演の概要と目的
2.農林水産省のプロジェクト研究の紹介
3.エタノール原料としての稲わら、麦わらの特徴
4.発生量と利用可能量
4.1 発生量と利用状況
4.2 今後の展望
4.3 エタノール生産推定量
5.流通価格
5.1 輸入量と輸入価格
5.2 国産 稲わら,麦わらの流通価格
5.3 飼料向け稲わらの供給形態
6.収集作業体系
6.1 乾燥 稲わら
6.2 ラップサイレージ
6.3 麦わら
7.供給コストの調査事例
8.供給コスト低減の可能性
9.エタノール生産コスト
9.1 計算スキーム
9.2 運搬コスト
9.3 エタノールへの変換に要するコスト
9.4 原料の貯蔵に要するコスト
9.5 計算事例
10.まとめ
□質疑応答・名刺交換□
第2部 セルロース系バイオマスの前処理とセルラーゼの開発
<趣旨>
近年、食料と競合しないバイオマスとして脚光を浴びているセルロース系
バイオマスを変換する酵素製品として、米国ジェンコア社が開発した
Accellerase1000、Accellerase1500の開発の背景と、製品の特性を中心に、今後のセルロース系
バイオマス変換酵素が改善すべ き点について述べる。
1.ダニスコ社 ジェネンコア事業部のご紹介
ダニスコ社概要
ジェネンコア事業部概要
2.バイオマス用セルラーゼに求められているもの
2.1 セルラーゼ開発の経緯
2.2 セルロース系 バイオエタノールの開発状況
2.3 セルロース系 バイオエタノールの課題
3.現在の開発状況
3.1 Accellerase1000のご紹介
3.2 Accellerase1500のご紹介
4.今後の開発の方向性
研究開発拠点
生産拠点
開発・事業方針
□質疑応答・名刺交換□
第3部 イオン液体によるセルロース系バイオマスの前処理・酵素糖化技術の
可能性
<趣旨>
地球温暖化の表面化を契機に、石油 代替エネルギーとしてバイオ燃料が注目を集めています。再生可能なバイオマスを原料にした燃料生産は、バイオマスが成長
過程で二酸化炭素を吸収することから、カーボンニュートラルを達成可能な点で注目されています。特に、食料問題との競合を回避可能な非食用セルロース系
バ イオマスからのバイオ燃料
生産においては、その前処理が鍵を握ることが認識されています。
本講演では、イオン液体によるセルロース系
バイオマスの前処理と酵素糖化について、最近の世界の動向と、これに関連する演者らのグループの基礎研究成果について紹介します。
セルロースを原料にバイオエタノールを生産するには、まずセルロースをグルコースに加水分解(糖化)する必要があります。糖化には主に硫酸などの強酸処
理、水熱処理、セルロース加水分解酵素であるセルラーゼを用いる酵素糖化等が挙げられます。温和な反応条件、高い反応選択性の観点から、酵素糖化が望まし
いと考えられていますが、結晶 セルロースに対するセルラーゼによる糖化反応は非常に遅く、糖化プロセスの効率化が実用化への大きな課題となっています。
そこで我々はイオン液体に注目しました。2002年にアラバマ大学のRogersらがイオン液体にセルロースが溶解することを報告して以来、これまでにセルロースを溶解するイオン液体が種々報告されています。一方、演者はこれまでに有機溶媒やイオン液体といった、非水媒体中における酵素反応に関する研究を
精力的に行ってきました。そこで、イオン液体という非水媒体を活用したセルロースの酵素糖化についての研究を開始しました。
本講演では、大きく以下の3項目について、演者らのグループの研究成果を踏まえながら解説し、
今後必要となる要素技術についても言及したいと思います。
1.セルロースを溶解するイオン液体とその応用
2.イオン液体中における酵素反応場の構築とその応用
3.セルロース溶解イオン液体を用いる酵素糖化の可能性
□質疑応答・名刺交換□
第4部 微細構造改変によるリグノセルロース系バイオマスの酵素糖化促進と
残渣利用
<趣旨>
リグノ セルロース系 バイオマス、特に木質系
廃棄物や植物系(食品加工)残渣は、糖化−発酵によるバイオエタノール
製造に供される第二世代バイオマスとし
て重要な位置を占めると考えられている。リグノ セルロース系
バイオマスは総じて難酵素分解性の基質であるが、各種の前処理を施すことによって分解反応が促
進されることが知られている。
本講演では、その促進効果をセルロースの高次構造や分布状態の変化から解説するとともに、演者らが検討している効率的な酵素糖化および残渣利用を目的とした前処理技術について紹介する。
1.はじめに
2.リグノセルロース系バイオマスの化学的特性
3.リグノセルロース系バイオマスの構造
4.リグノセルロース系バイオマスの酵素糖化
5.リグノセルロース系バイオマスの微細構造改変処理による酵素糖化の促進
6.リグノセルロース系バイオマスの酵素糖化後の残渣利用
□質疑応答・名刺交換□ |
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