食の安全・安心、食料自給率向上のニーズを背景に“
植物工場 ”が脚光を浴びています。しかし、収穫した作物の販路の確保問題や、事業採算を計算する上で必要な、利益モデルのバリエーション等、具体的な実行プランを練り上げる前に、客観的に検討できる早目の情報は欠かせません。
第一日目は「植物工場ビジネス」における栽培可能品種の拡大(平成22年度の補助金・支援制度等)を農林水産省から、また経済産業省から植物工場普及に伴う、コスト削減支援(3年で3倍増、3割のコスト削減)を説明、市場動向では、植物工場を始める上で、どこにチャンスがあり、どこに脅威があるのか、必要な業界の状況、商圏や顧客の特性、競争相手等を把握、又、事業の基本設計を実施するための技術として、高ビタミン・高ミネラルの野菜を作るための方法や収益性の高い品種作り(種苗・高機能野菜・ハーブ類・薬用植物ほか)、或いは、地産地消の成功事例、閉鎖型植物工場の人口土壌やLED、蛍光灯を活用した場合のメリット・デメリット、そして、流通コストの大幅削減や販路の確保を考慮した事業採算性における実際事例など、検討すべきポイントに沿って総合的に詳説致します。
第二日目は、ビジネスとして成立させるために必要な、コスト構成・コスト比較(生産方式、光源、他)等を含めた事業採算性及びビジネス参入のための具体的戦略として、各種
植物工場方式(水耕栽培と人工土壌「ヴェルデナイト」の違い)におけるコスト比較、対象植物、立地、販路からみた植物工場成立の条件、農産物の品種選択のポイント、収益性の高い植物工場におけるビジネスモデル(次世代《中・小規模》事業モデル)等、そして、マーケティング戦略として、露地物との価格競争、植物工場野菜のブランディング等に焦点を当て、事業計画立案の視点から、まとまりのある一貫した事例に沿って、個別の技術課題と全体像の関係性が理解できる内容で詳説致します。
第三日目には、植物工場ビジネスの最大課題である“品質・販路”に焦点を当て、植物工場・農産物の高付加価値化・品質向上策と、マーケティング戦略からみた販路拡大の具体策について、農産物をいかに売るか、販路開拓のポイント(消費者ニーズ、流通経路の見通しの分析法)と、価格の設定・売り込み方の事例(外食産業、ホテル、デパート、学校、ケータリング)を購入する立場からの情報提供を、そして新規参入する方のために、既存の販売流通経路の問題点と、農産物を選ぶ視点(一般消費者、飲食事業者(レストラン、料亭等)、ナチュラルハウス、ホテル・デパート等)、農産物の適切な価格の決め方と売り方を、体系的に整理、練りのイメージを疑似体験できるよう、斯界の第一線でご活躍中の講師陣に詳しく説明頂きます。
新規事業を探索の中、知識が早急に必要な方、事業開始前に検討すべき事業課題の抽出を行いたい方には、欠かせない内容として全3日間,約17時間(参加講師15名)に渡り集中講義します。
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