第1部 自動車内装部品に求められる触感と商品性
<趣旨>
最近では、高度経済成長期、あるいはバブル期に思い起こされる自動車に対する関心は薄れ、特に若者を中心として自動車の所有意欲が薄まり、自動車は必ずしも必要とされなくなっている。これは、我々自動車メーカー側にも責任があり、単なる移動手段という道具の範疇を超えることができず、所有する喜びの追及をいつしか忘れていたことも事実ではないだろうか。本稿では、新たな価値の創造について高分子材料の貢献が大きい、内装の触感について解説する。
お客様にお金を払って頂くということはどういうことなのか?なぜ、お金を払って頂けるのか?それには、いくつかの要素が必要である。我々エンジニアは,色んな位置に立ってそれをエンジニアリングし、分かりやすく説明し、明確に実感してもらわなければならない。実際の開発事例を基に、触感の定量化から宣伝・広報までを説明する。
1.自動車需要の変遷
1.1 世界と日本
1.2 クルマの人気
1.3 クルマの特徴(過去と現在)
2.自動車内装における、お客様の期待値とは?
2.1 お客様に分かりやすいValue
2.2 カタログに書ける
2.3 パッケージになっている
2.4 薀蓄が語れる
3.人を科学した高触感内装の開発
・目標が圧倒的であること
・物理特性、材料特性に落とせること
・オリジナルであること
・薀蓄が語れること
・お客様に分かり易いValueであること
・広く理解してもらうこと(広報・宣伝)
□質疑応答・名刺交換□
第2部 感性工学を用いた自動車内装部品の表面質感向上技術
<趣旨>
近年、欧州を中心に自動車の内装質感に対するお客様の期待が高まり、質感の向上が自動車メーカーの重要な課題となっている。しかしながら、質感は人それぞれの感性に依存しているため、具体的な設計仕様として明確にしにくい。そのため、感性工学を用いて質感のメカニズムの解明と定量化に取り組むことが必要となってくる。本セミナーは、視覚的な表面質感について、評価要素を明確にし、部品表面の光の様子を定量的に捉えることで、質感の良し悪しを説明する設計手法を解説する。また、この知見に基づいた表面質感のバーチャル技術について、自動車の開発プロセスの中で活用している事例を紹介する。
1.自動車内装の質感向上への取り組み
2.内装質感に関する価値観分析
3.感性工学を用いた表面質感定量化の事例紹介
4.加飾の質感について
5.内装色と質感の関係
6.表面質感メカニズムを基づくバーチャル技術の事例紹介
□質疑応答・名刺交換□
第3部 最新の触覚技術と自動車内装部品から始まる新しい触感ワールド
<趣旨>
視覚あるいは聴覚と同様に、触覚でもセンサあるいはディスプレイと言った優れた工業製品を生み出すことは、一つの大きな目標である。ここで、できる限り元の触知覚現象に手を加えることなく、簡単な力学的作用で新たな付加価値を生み出すことに多くの関心が寄せられている。特に、自動車内装部品などへの応用の期待が高い。
触覚応用のヒントは、研究室内のデザインされた実験環境よりも、身近な触覚の世界に隠れている。特に、ものづくりの現場にヒントが多い。そこには、触知覚に関わる原理が隠れている。触覚の本質は能動触である。皮膚、爪および機械受容器の構造には巧妙な触覚情報処理機構が仕組まれており、その特徴は力学で議論することができる。重要なのは、既成概念を取り払い、一見不可能に思えるが実は可能であるかも知れないと信じることである。本講演では、いくつかの事例を紹介する。
1.触覚技術のパラダイムシフト
1.1 これまでにないものづくり(不可能を可能に)
1.2 第3の触覚製品
2.触覚の増強と触覚コンタクトレンズ(ボディの面歪を瞬時に検知)
2.1 メリヤス編みの軍手による皮膚変形
2.2 触覚コンタクトレンズ
3.触覚の操作と触覚ネイルチップ(官能評価)
3.1 爪変形が触覚に与える影響
3.2 触覚ネイルチップと指先の応力分布
4.触感の生成とソフトフィール硬質面(内装部品に新たな付加価値)
4.1 触覚の錯覚
4.2 剛性(物理量)とソフト感(感覚量)を独立設計
□質疑応答・名刺交換□
※予告なく講演内容が変更となる場合がございます。予めご了承ください。
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